こんにちは、田中です。

前回のエントリーでメトホルミンの効果について記事を書きましたが、今回は、メトホルミンとは別の糖尿病治療薬である、【SGLT2阻害薬】の効能・効果についてまとめてみました。ダイエット外来等で処方されているフォシーガという薬が気になっていたので調べましたが、あくまで医療従事者でない素人が調べている内容なので、糖尿病治療やダイエット目的でこの薬の購入を考えている方は専門医に相談されることをおすすめします。

【SGLT2阻害薬】は糖尿病治療薬のひとつですが、ダパグリフロジン(薬品名:フォシーガ)について主にまとめています。

非糖尿病肥満者の減量にSGLT2阻害薬が有効!?

http://dm-rg.net/news/2017/03/018067.htmlより引用

カナグリフロジン(薬品名:カナグル)と肥満治療薬を併用投与した結果、肥満者や過体重者の体重減少に効果があった、という論文が2017年に報告されています。

糖尿病でない患者にSGLT2阻害薬を使うことにより、なぜ体重減少するのか、そのメカニズムを把握しておきましょう。まず、SGLTとは何でしょうか?

SGLTってなんじゃい?

SGLTは"sodium glucose cotransporter"の略称のことです。日本語では"ナトリウム・ブドウ糖共輸送体"と呼んでいます。ナトリウムとブドウ糖なので、塩と砂糖を共に運ぶ物質、と言い換えることができます。

SGLTは、グルコース(ブドウ糖)やナトリウム等の栄養を細胞内に取り込む役割を担っています。特にSGLT2と呼ばれる物質は、腎臓の近位尿細管という場所に限定的に存在している物質です。近位尿細管は、血液中から必要なものを取り出して体内に取り込み、不要なものを尿として排泄するための組織。SGLT2の働きを阻害すると、近位尿細管でグルコース再吸収が減少、その分だけ尿糖の排泄が増える=血流の糖が減る→血糖値が下がる、というわけです。

SGLT2治療薬は、血糖を下げる糖尿病薬。

そもそもですが、 血液中の糖分である「血糖」は、膵臓から分泌されるインスリンで調節されています。糖尿病は、このインスリンの量が不足したり働きが悪くなることで血糖値が上がってしまう病気。そのまま放置すると、手足のしびれ(神経障害)、目の病気(網膜症)、腎臓病などいろいろな合併症を引き起こします。 フォシーガは、腎臓の近位尿細管で糖の再吸収をおさえ、過剰な糖分を尿中へ排出することで、血糖値が下がります。

エンパグリフロジン(薬品名:ジャディアンス)心血管死が約4割も減少


http://diabetes.ebm-library.jp/trial/detail/51506.htmlより引用

心血管疾患の既往のある2型糖尿病患者約7000名(国籍・人種は多様)に対して、EMPA-REG OUTCOM試験が行われました。SGLT2阻害剤のひとつであるエンパグリフロジン(薬品名:ジャディアンス)を投与した結果、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中の発症が有意に減少した、という調査結果です。東アジア地域(日本、香港、台湾、韓国)からの参加者にも、同様の結果が示されています。どういった機序で心血管イベントを減らしているのかはまだ明確になっていないようで、非糖尿病患者に対して同様の効果があるかも現時点では未知数です。

SGLT2阻害薬が持つ利尿作用が、心血管死の予防に有利に働いたのでは、と推測されています。CANVAS Programによって、カナグリフロジン(薬品名:カナグル)でも同様の効果が得られることがわかっているようです。

SGLT2阻害薬「フォシーガ」でも心血管イベントの有意な減少を確認

 

https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/2018/2018111401.htmlから引用

DECLARE試験は、エンパグリフロジンではなく、ダパグリフロジン(薬品名:フォシーガ)についての実験です。主要心血管イベントについては、プラセボを投与された方々とフォシーガを投与された方々とに有意な差はなかったものの、心不全による入院はフォシーガを投与された人々のほうが有意に減少した、という結果が出ています

また、フォシーガはプラセボを投与された人々よりも、糖尿病性ケトアシドーシス、治療中止をきたした重篤な有害事象と考えられる生殖器感染症が有意に増加しており、副作用に注意しなければいけないことがわかります。

フォシーガで1kg/月の減量が可能?

https://www.ononavi1717.jp/area/diabetes/forxiga/drug-faq/371/より引用

SGLT2阻害薬であるフォシーガは、本来再吸収されるべきブドウ糖を、尿と共に体外へ排出し血糖値を下げる薬効があります。フォシーガを用いることで、60~100g/日程度のブドウ糖を体外に排出する効果があると言われています。ブドウ糖1gあたり4kcalなので、240〜400kcal程度体外に排出してくれる計算に。1ヶ月服用することで7200〜12000kcalの排出が見込まれるそう。脂肪を燃焼して体重を1kg減らすには、約7200kcalの消費が必要とされているので、薬効により1〜1.5kg/月に減少する可能性があると言えそうです。

ただし、フォシーガは2型糖尿病ならびに、1型糖尿病患者の方に用いる薬です。糖尿病患者でない方に対する効果効能は認められていませんし、腎機能障害のある方の使用は原則として禁止されている薬。また、極度の糖質制限ダイエットを行いながらSGLT2阻害薬を併用すると、体は脂肪やアミノ酸から糖質を作りだすようになり、正常血糖糖尿病性ケトアシドーシスという重篤な病気を発症することがあります。ダイエット目的の安易な使用はやめたほうが良いと言えるでしょう。

フォシーガの副作用は?使用時の注意点は?

https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=48172 から引用

主な副作用として挙げられているのが、性器感染、膣カンジダ症、尿路感染、尿量増加、膀胱炎、ケトーシス、食欲減退、多飲症、便秘、下痢、腹痛です。尿としての排出量が増えること、糖尿を排出するため、脱水、尿路感染・性器感染症には特に注意が必要かもしれません。

重大な副作用として、頻尿、口渇、低血糖、低血糖症状、フルニエ壊疽、外陰部壊死性筋膜炎、会陰部壊死性筋膜炎、脱水、多尿、血圧低下、脳梗塞、血栓・塞栓症、ケトアシドーシス、糖尿病性ケトアシドーシス、腎盂腎炎、敗血症、敗血症性ショックが挙げられています。

上記の通り、深刻な症状を引き起こす可能性のある薬ですので、使用時には十分な注意が必要です。また、糖尿病でない方が使用目的外で利用した場合に発生した疾患については、保険が適用されない可能性もあります。医師との相談の上、利用することをおすすめします。

ダイエット目的で使用したい方は、まず外来へ!

フォシーガジャディアンス、スーグラをはじめとするSGLT2阻害薬は、ダイエットにも有効と言えそうです。しかしながら、腎臓への影響や脱水、低血糖が引き起こす症状、性器感染症の感染リスクを考えると、医師の監督下のもとで使用すべき薬だと言えるでしょう。

SGLT2阻害薬はオオサカ堂で購入できますが、購入にあたっては健康への影響に十分留意してください。副作用が多数報告されていますので、ダイエット目的の方はダイエット外来等を受診したほうが良いと思います。また、腎機能障害のある方には基本的に使用が禁止されている薬なので注意してくださいね。

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